死ぬ覚悟で決断し必死の思いで物事を実行するたとえ
清水寺は、京都東山の名刹です。平安時代以来の御霊場で、西国三十三所の第十六番札所としても有名です。御本尊は十二面観音をおまつりしており、尊崇を集めています。
その観音堂の舞台が切り立った崖の上に設けられていて、そのため「清水寺の高い舞台から飛び降りるように、死んだつもりで覚悟を決めて正念場に立ち向かう」と決意するたとえです。
普段何気なく用いている「覚悟」は苦行を捨て、菩提樹の下に座して悟りを得たことに由来するとても重要な仏教語になります。
「覚」も「悟」も目覚めること、真理を会得することを表します。やがて「物事に対処する心の準備」の意味になり、次に「覚悟はよいか」など心構えや決意の意味に転じて用いられるようになりました。