お互いの気持ちや呼吸がピッタリ合うこと。
お経を記した古代インド語のサンスクリット(梵語)には12の母音があって、最初の母音が『阿』で最後の母音が『吽』になります。『阿』はすべてのものの始まりを示し、『吽』は一切の終極をあらわしています。
また『阿』は口を開いて発音する音で『吽』は口を閉じて発音します。ことわざの元々の意味は吐く息と吸う息を合わせることです。転じて二人の呼吸、調子がぴったり合うことを表すようになりました。
たとえば相撲の仕切りで双方の呼吸が合って見事な立ち合いになることを「阿吽の気が合う」と言ったりします。
寺院の山門にいる仁王像や神社の参道にいる狛犬・狐が片方が口を開きもう片方が口を閉ざしているのが見受けられます。これは阿吽の二字をあらわしたものになります。